후리가나로 읽는 일본 고전
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 青蛙堂鬼談(せいあどうきだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 121,438자 · 238화면
それから二日ほど経つと、張訓は将軍の前によび出された。
「おい、このあいだの晩、おまえにやった扇には何が書いてあったな。」
こう訊かれて、張訓は正直に答えた。
「実は頂戴の扇面には何も書いてございませんでした。」
「なにも書いてない。」と、将軍はしばらく考えていたが、やがて、しずかにうなずいた。「なるほど、そうだったかも知れない。それは気の毒なことをした。では、その代りにこれを上げよう。」
前に貰ったのよりも遥かに上等な扇子に、将軍が手ずから七言絶句を書いたのをくれたので、張訓はよろこんで頂戴して帰って、自慢らしく妻にみせると、妻もおなじように喜んだ。
「それだから、わたくしが言ったのです。将軍はなかなか物覚えのいいかたですから。」
「そうだ、まったく物覚えがいい。大勢のなかで、どうして白扇がおれの手にはいったことを知っていたのかな。」
そうは言っても、別に深く詮索するほどのことではないので、それはまずそのままで済んでしまった。それから半年ほど経つと、かの闖賊という怖ろしい賊軍が蜂起して、江北は大いに乱れて来たので、南方でも警戒しなければならない。太平が久しくつづいて、誰も武具の用意が十分であるまいというので、将軍から部下の者一同に鎧一着ずつを分配してくれることになった。