후리가나로 읽는 일본 고전
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 青蛙堂鬼談(せいあどうきだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 121,438자 · 238화면
まことにお恥かしいことでございますが、その頃わたくしの家は吉原の廓内にありまして、引手茶屋を商売にいたしておりました。江戸の昔には、吉原の妓楼や引手茶屋の主人にもなかなか風流人がございまして、俳諧をやったり書画をいじくったりして、いわゆる文人墨客というような人たちとお附合いをしたものでございます。わたくしの祖父や父もまずそのお仲間でございまして、歌麿のかいた屏風だとか、抱一上人のかいた掛軸だとかいうようなものが沢山にしまってありました。
祖父はわたくしが三つの年に歿しまして、明治元年、江戸が東京と変りましたときには、当主の父は三十二で、名は市兵衛と申しました。それが代々の主人の名だそうでございます。なにしろ急に世の中が引っくり返ったような騒ぎですから、世間一統がひどい不景気で、芝居町や吉原やすべての遊び場所がみんな火の消えたような始末。おまけに新富町には新島原の廓が新しく出来ましたので、その方へお客を引かれる。わたくしの父なぞは、いっそもう商売をやめてしまおうかなぞと言ったくらいでしたが、母や同商売の人にも意見されて、もう少し世の成行きを見ていようといううちに、京橋のまん中に遊廓なぞを置くのはよくないというので、新島原は間もなくお取潰しになりまして、妓楼はみんな吉原へ移されることになりました。