후리가나로 읽는 일본 고전
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せいどうのキリスト
青銅の基督
長与 善郎
長与 善郎의 青銅の基督(せいどうのキリスト)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 66,703자 · 133화면
海に突き出して一つの城郭のように館が右手に見える。点々たる星の空の下にクッキリと四角に浮き出すその家の広間の中は、煌々としてどのくらい明るいのかとおもわれる。たしかに白昼より明るいにちがいない。しかもなんという物々しい、無気味な明るさであろう。そこには人の家らしい落ちつきや、幸福はみじんもない。島を囲む黒い漣がぴたぴたとその礎を洗うごとくに、夜よりも暗い無数の房々がその明るい大広間を取り巻いている。そこからは落寞たる歓楽の絃歌が聞こえ、干からびた寂しい笑い声がにぎやかにもれて来る。――それは普通オランダ屋敷と呼ばれている「出島の蘭館」である。
裕佐はその異様な家の方に向かって歩き出した。そして歩きながら彼はキョロキョロとあたりを物色した。孫四郎を彼はさがしていたのである。出島へ渡るためには艀に乗らなければならない。艀の渡し守は奉行から遣わされている侍である。異国人と、遊女と、奉行所の監札を持った者のほかそこへ行くことの許されぬ禁錮の島へ孫四郎の行くわけはない。「どうせうそにきまっている。あの道楽者が今さららしくこんなところへ絵なぞかきに来るものか。