후리가나로 읽는 일본 고전
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せいどうのキリスト
青銅の基督
長与 善郎
長与 善郎의 青銅の基督(せいどうのキリスト)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 66,703자 · 133화면
いな、後ろに消えて行くというよりは、それより高く、上に、暁の星のごとくうすれて行くごとく思われた。その二つの幻が混同することは彼にはまぎらしようのない苦痛な事実であった。彼が二年の間一すじに焦がれに焦がれ、その焦がれが崇拝になり、ついにそれが絶望と定まった時、しだいに熱情的な占有の欲望が静かなあきらめの祈りと変わり、宗教的あこがれと変じ、一方天高くはるかに仰ぎ見るごとき額ずいた心でいながら、しかもその人が世にも不幸なはかない者に思われて、慈悲の目で、陰から見守ってやりたくなる。そのひめやかな宗教的記念。その記念ゆえに今までともかくも身のあやまちを免れて来られたのに。その記念に対する美しい欲望の実相は、実にこの遊女によってみたしたところのものであったのかと思わざるを得ないことは彼の心を止めどなく傷つけ、暗くせずにはおかなかった。それにもかかわらず、彼はその遊女のことをおもうと、幸福にみたされずにはいられないのであった。
「なんだかあなたの興奮しておっしゃることは不自然で、虚偽なところがあるみたいだわ。」とあいつはいったっけな。そして「自分を不実な男だと自分で思うのがいやなもんだから、しいて人に自分を実のある者と思わせようとする。