후리가나로 읽는 일본 고전
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せいどうのキリスト
青銅の基督
長与 善郎
長与 善郎의 青銅の基督(せいどうのキリスト)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 66,703자 · 133화면
事業、それも畢竟ある享楽を目的とするものにすぎぬとすれば、直接その結局の目的のために生きることが、現世において軽蔑され、手段たる事業のために生きることが尊敬されようと、それが死という絶対者の前にどれだけの根本的差別をなすものであろう。畢竟ただ「自分の気のまぎらし方の区別」に過ぎなくはないか? そんな気が近ごろの彼にはしばしばまじめに起きるのであった。が、自分にとって享楽が享楽となっていたのは君香が自分を愛していると思っていたからのことで、その実彼女の厚意は畢竟遊び女のお愛想にすぎず、それを金さえあればきっと身うけができるものとのん気にきめていた自分はやはりおめでたい坊っちゃんに過ぎないのかもしれない、とふと考えると、また気が暗くなった。
君香が始めわるくいっていたフェレラを一目見るがいなや急に態度が変わり、哀憐の情を起こしたらしいその心理は彼には合点も行き、気持ちよくも思えたのであった。しかも君香が冗談のように皮肉のようにしゃべった言葉の中には、とてもただ笑っては聞き流せない実感らしいものが多くあったことを彼は疑えなかった。彼女のいったことはどこまでが真実でどこまでが嘲弄なのか、彼には見当がつかなかった。