후리가나로 읽는 일본 고전
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かばんのかい
革鞄の怪
泉 鏡花
泉 鏡花의 革鞄の怪(かばんのかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,394자 · 21화면
一
「そんな事があるものですか。」
「いや、まったくだから変なんです。馬鹿々々しい、何、詰らないと思う後から声がします。」
「声がします。」
「確かに聞えるんです。」
と云った。私たち二人は、その晩、長野の町の一大構の旅館の奥の、母屋から板廊下を遠く隔てた離座敷らしい十畳の広間に泊った。
はじめ、停車場から俥を二台で乗着けた時、帳場の若いものが、
「いらっしゃい、どうぞこちらへ。」
で、上靴を穿かせて、つるつるする広い取着の二階へ導いたのであるが、そこから、も一ツつかつかと階子段を上って行くので、連の男は一段踏掛けながら慌しく云った。
「三階か。」
「へい、四階でございます。」と横に開いて揉手をする。
「そいつは堪らんな、下座敷は無いか。――貴方はいかがです。」
途中で見た上阪の中途に、ばりばりと月に凍てた廻縁の総硝子。紅色の屋号の電燈が怪しき流星のごとき光を放つ。峰から見透しに高い四階は落着かない。
「私も下が可い。」
「しますると、お気に入りますかどうでございましょうか。ちとその古びておりますので。他には唯今どうも、へい、へい。」
「古くっても構わん。