후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
久生 十蘭의 顎十郎捕物帳(あごじゅうろうとりものちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,022자 · 36화면
不知森
もう秋も深い十月の中旬。
年代記ものの黒羽二重の素袷に剥げちょろ鞘の両刀を鐺さがりに落しこみ、冷飯草履で街道の土を舞いあげながら、まるで風呂屋へでも行くような暢気な恰好で通りかかった浪人体。船橋街道、八幡の不知森のほど近く。
生得、いっこう纒まりのつかぬ風来坊。二十八にもなるというのに、なんら、なすこともなく方々の中間部屋でとぐろを巻いて陸尺、馬丁などという輩とばかり交際っているので、叔父の庄兵衛がもてあまし、甲府勤番の株を買ってやったが、なにしろ、甲府というところは山ばかり。勤番衆といえば名だけはいかめしいが、徳川もそろそろ末世で、いずれも江戸を喰いつめた旗本の次男三男。端唄や河東節は玄人跣足だが、刀の裏表も知らぬようなやくざ侍ばかり。
やくざのほうでは負は取らないが、その連中、気障で薄っぺらで鼻持ちがならない。すっかり嫌気がさして甲府を飛びだし、笹子峠を越えて江戸へ帰ろうとする途中、不意に気が変って上総のほうへひン曲り、半年ばかりの間、木更津や富岡の顔役の家でごろごろしていたが、急に江戸が恋しくなり、富岡を発ったのがつい一昨日。