일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

久生 十蘭의 顎十郎捕物帳(あごじゅうろうとりものちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,028자 · 28화면

아오조라 문고

神隠し

もう子刻に近い。

寒々としたひろい書院の、金蒔絵の京行灯をへだてて、南町奉行池田甲斐守と控同心の藤波友衛が、さしうつむいたまま、ひっそりと対坐している。

深沈たる夜気の中で、とぎれとぎれに蟋蟀が鳴いている。これで、もうかれこれ四半刻。どちらも咳ひとつしない。

江戸一といわれる捕物の名人。南町奉行所の御威勢は、ひとえにこの男の働きによるとはいえ、布衣の江戸町奉行が、貧相な同心づれとふたりっきりで対坐するなどは、実もって前代未聞、なにかよくよく重大な事態がさしせまっているものと思われる。

きょうの夕刻、お曲輪にちかい四谷見附附近で、なんとも解しかねるような奇異な事件が起った。

十月十三日は、浅草どぶ店の長遠寺の御影供日なので、紀州侯徳川茂承の愛妾、お中の大井は、例年どおり御後室の代参をすませると、総黒漆の乗物をつらねて猿若町の市村座へまわり、申刻(午後四時)まで芝居を見物し、飯田町魚板橋から中坂をのぼり、暮六ツ(午後六時)すこしすぎに四谷御門、外糀町口の木戸(四谷見附交叉点)を通ってお上屋敷(いまの赤坂離宮のある地域)の御正門へ入ったが、外糀町口の木戸から正門までのわずか五六町のあいだ、――長井の山とお濠と見附と木戸でかこまれた袋のような中で、十三人の腰元が乗物もろとも煙のように消えうせてしまっ