후리가나로 읽는 일본 고전
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いずこへ
風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇
坂口 安吾의 風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇(いずこへ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 119,879자 · 242화면
権利とか法律というものは、こうしてだんだん組織化されてきたのだろうと思った。むかし「座」というものがあった。職業組合のようなものであるが、そういう利益をまもるための、個人が組合をつくったり、権利を主張したりするその最も素朴な原形が、我々の四周に現に始まっているのだ。空襲下の日本はすでに文明開化の紐はズタズタにたち切られて応仁の乱の焦土とさして変らぬ様相になっている。供出という方法も昔の荘園に似てきたが、やっぱり百姓は当時から米を隠したに相違ない。原形に綺麗なものは何もない。我利我利の私慾ばかりで、それを組合とか団体の力で自然にまもろうとするようになる。
歴史の流れの時間は長いが、しかしその距離はひどく短いのだということを痛感したのである。行列だの供出の人の心の様相はすでに千年前の日本であった。今に至る千年間の文化の最も素朴な原形へたった数年で戻ったのである。然し、又、あべこべに、と私は考えた。組み立てるのも早いのだ。千年の昔の時間をまともに考える必要はない。十年か二十年でたくさんなのだ、と。だから私は敗戦後の日本がむしろ混乱しうる最大の混乱に落ちて、精神の最大のデカダンスが来た方がいいと思った。