후리가나로 읽는 일본 고전
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いずこへ
風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇
坂口 安吾의 風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇(いずこへ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 119,879자 · 242화면
だが、それにつけたして「然し裏面のことはどうだか知らない」と咢堂は特につけたしているのである。咢堂という人は何事につけても特にこういう注釈づきの見方をつけたさずにいられぬ人で、その点政治家よりも文学者により近い人だ。見方が万事人間的、人性的なので、それを特につけたして言い加えずにいられぬという気質がある。私の親父にはそれがない。ところが私にはそれが旺盛で、その点では咢堂の厭味を徹底的にもっている。自分ながらウンザリするほど咢堂的な臭気を持ちすぎている。そして私は咢堂によって「然し裏面のことは知らない」とつけたされている父が、まるで私自身の不愉快な気質によって特に冒涜されているようで、私は父に就て考えるたびに咢堂の言葉を私に当てはめて思い描いて厭な気持になるのであった。だから私は、私自身の体臭を嫌うごとくに咢堂を嫌う気持をもっている。私の父は咢堂の辛辣さも甘さも持たなかった。咢堂が二流の人物なら、私の父は三流以下のボンクラであった。
私は父の気質のうちで最も怖れているのは、父の私に示した徹底的な冷めたさであった。母と私は憎しみによってつながっていたが、私と父とは全くつながる何物もなかった。