후리가나로 읽는 일본 고전
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いずこへ
風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇
坂口 安吾의 風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇(いずこへ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 119,879자 · 242화면
だから彼の作品はマスターベーシヨンであるにすぎず、真実彼を救うもの高めるものではなくなっていた。
彼の下宿の借金のカタに彼の最も貴重な財産たる一つのミカン箱をおいてきた。このミカン箱には彼の一生の作品がつめこんである。彼は流行しない作家だから単行本は二冊ぐらいしか出しておらず、だから新聞雑誌の彼の作品をきりぬいてつめたミカン箱は彼の大切な爪の跡だ。あれがなくなるとオレがなくなるのだとオロオロし、すっかり陰鬱にふさぎこんでいるのに同情した後輩の栗栖按吉というカケダシの三文文士が借金を払ってミカン箱をもってくると、庄吉は大よろこび、その日からこのミカン箱を枕もとに置いて深夜に目ざめてはミカン箱をかきまわして旧作を耽読し、朝々の目ざめには朗々と朗読する、酔っ払えば女房を膝下にまねいて身振り面白く又もや朗読、自分の最大の愛読者は作者自身、次には女房、元々彼女は大愛読者で、女学生のとき庄吉先生を訪問したファンであり、それより恋愛、結婚、だから愛読の歴史はふるい。そのときから彼女自身切っても切れない作中人物の一人となったが、作中の自分がいかにも気に入るから、そうなりましょうと現実の自分が作品に似てくる。