일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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さとう

麻布襍記 ――附・自選荷風百句

永井 荷風

永井 荷風의 麻布襍記 ――附・自選荷風百句(さとう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 37,256자 · 77화면

아오조라 문고

消えても会社はお気の毒さまとも御不自由で済みませんとも何ともいわず終夜一燈いくらと定った料金より消えた時間だけの燈料を差引もせず平気の平左衛門なり。自動車多くはパンクし電車は必ず停電す。飛行機は落るもの電話は掛りにくいものとして人皆これを怪しまず。日本に於ける文明の利器は唯名のみにして実は不便この上なきものなり。

家に電燈あるも猶ランプ燭台行燈の用意なくんばあらず。水道あるも猶井戸を埋める能わず瓦斯を引くも亦薪を蓄うるの必要あり。和洋二重の生活を以て不経済なりとせば燈火薪水の用意も亦決して経済ならず。

客待合に遊んで芸者を呼ぶや芸者来らざれば主婦低頭平身して申訳をなす。女郎屋に上って女郎勤をなさざれば、妓夫おばさん来ってたまには揚代を返す事あり。電車は停電するも責任の負うべきものなく電燈は消えても電燈会社平気で銭を取るに比すれば亡八の徒却て恥を知り責任を重んずるの念ありというべし。

紺屋のあさっては人のよく知る処。汁粉屋に雑煮餅なく鰻屋に鰌を絶やす事あり。海老の種切れは天麩羅屋の口癖にして鮪のおあいにくさまは鮨屋の挨拶。蓋し河岸の相場と天気都合によるもの亦如何ともすべからずと雖も洋食屋にしてパンをきらし珈琲を断つが如きは用意の到らざるものなり。