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いとこどうし
いとこ同志
宮本 百合子
「女学生」1920(大正9)年5月創刊号、6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,760 字 · 16 页
うちの御母様のお母様は継母だったんですって、今でも辛かったってよく仰云るわ、だから私御同情するのよ」
こんなに云われると、只さえ淋しい、悲しい心持になっている政子さんは、堪らない心持になってしまいました。
芳子さんが不親切なのだと、はっきり思うのでもありませんし、自分がどう云う辛い目に会ったと云うのでもありません。けれども、只気持だけで、辛いのです。真個に友子さんの云う通り、私は不幸なのだ、と思うと、政子さんには、訳もなく、寂しく情けなくなって来たのです。
知らないうちに、政子さんは友子さんに同情されたのを喜んでいました。同情されると、政子さんは、到頭、
「其は随分いやな事だってあるわ」
と云いながら、涙組んでしまいました。
「そうでしょうね」
何か考えるように首を傾げていた友子さんは、やがて政子さんの手を優しく撫でながら申しました。
「私達はこれから仲よしになりましょうね、政子さん、貴女の辛いことを、私出来る丈少くして上げることよね、政子さん。うちのお母様だってどんなにかお気の毒だと思っていらっしゃるわ」
政子さんは、此の年上のお友達が、どう云う積りでそんな事を云い出したのか、訳が分りませんでした。