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おくみさんとそのしゅうい
お久美さんと其の周囲
宮本 百合子
「宮本百合子全集 第一巻」河出書房、1951(昭和26)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,369 字 · 149 页
、第3水準1-91-24)子と話が合うと云う頭の発達は少しも仕ては居なかった。
けれ共十の時から今までのかなり長い間年に二度会うか会わないで居ながらどうしても弱らず鈍る事のない愛情を※(「くさかんむり/惠」、第3水準1-91-24)子は持ちつづけて来た。
お久美さんの両親のない事、力になるべき兄弟の一人も此の世に居ない事、まして彼の半病人の様なお関に養われて居なければならないと云う事はどれ程※(「くさかんむり/惠」、第3水準1-91-24)子に思い遣りを起させたか知れない。
小学校に入った時から飛び抜けて「仲よし」と云う友達を持ちたがらなかった※(「くさかんむり/惠」、第3水準1-91-24)子は始めて会った瞬間から、
「この人は私大好き。
と子供心に思い込んで仕舞ったお久美さんに対しては年と共に段々激しいいつくしみを感じる様になって来た。
年は自分より上であっても確かな後立てもなく厭なお伯母さんにホイホイして居なければならない人を想うと※(「くさかんむり/惠」、第3水準1-91-24)子は只仲よくして居るとか可愛がって居るとか云う丈ではすまない気になって居た。