轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かんかんむし
かんかん虫
有島 武郎
「白樺」1910(明治43)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,483 字 · 23 页
何が面白くって今日今日を暮して居るんだ。虫って云われて居ながら、それでも偶にゃ気儘な夢でも見ればこそじゃ無えか……畜生。
ヤコフ・イリイッチはイフヒムの言った事を繰返して居るのか、己れの感慨を漏らすのか解らぬ程、熱烈な調子になって居た。
畜生。其奴を野郎見付ければひったくり、見付ければひったくりして、空手にして置いて、搾り栄がしなくなると、靴の先へかけて星の世界へでも蹴っ飛ばそうと云うんだ。慾にかかってそんな事が見えなくなったかって泣きやがった……馬鹿。
馬鹿。己れを幾歳だと思って居やがるんだ。虫っけらの眼から贅沢水を流す様な事をして居やがって、憚りながら口幅ってえ事が云える義理かい。イフヒムの奴も太腐れて居やがる癖に、胸三寸と来ちゃからっきし乳臭なんだ。
だが彼奴の一念と来ちゃ油断がなら無え。
宜いか。
又肩からもたれかかる様にすり寄って、食指で私の膝を念入に押しながら、
宜いか、今日で此の船の※(「金+肅」、第3水準1-93-39)落しも全然済む。
斯う云って彼は私の耳へ口を寄せた。
全然済むんでグリゴリー・ペトニコフの野郎が検分に船に来やがるだろう。
イフヒムの奴、黙っちゃ居無え筈だ。