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そのさくはひつようか

その柵は必要か

宮本 百合子

「新日本文学」1949(昭和24)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,783 字 · 30 页

青空文庫

このアンケート用に整理されている徳永の議論を、同じ号にのっている座談会記事「勤労者の文学をどう前進させるか」第二回のなかでの徳永自身の話、岩上、坂井などの話とてらしあわせてよんでみると、きわめて示唆にとんだこんにちの諸問題が発見される。創作の実際にふれての話だけに問題はいきいきとしている。

座談会のこの部分では、第一に徳永から「もっと深くつっこめ」ということが云われている。ブルジョア文学の悪い影響をうけて、あさくまとめている。小説を勉強すると、小説ばかりよむような勉強の仕方そのものが注意されなければならない、といわれている。それに対して国鉄詩人の鈴木茂正が、この小説の浅い深いについて興味ある発言をしている。浅いといわれるのは「例えば船山馨という人たちが書いているものですよ、どういう風に生きていくかということではなくて、何か別の世界、非常に観念のあそびみたいなものを書いてゆく」「しかし勤労者が小説を書く場合には、どういう風に生きていったらいいかということからともかく出発している。むしろ専門家の方にそういうゆき方にたいする批判をしなければならない」と。