轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
なよたけ
なよたけ
加藤 道夫
「三田文学 四・五月号、六月号、七・八月号、九月号、十・十一月号」1946(昭和21)年5月~10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,415 字 · 163 页
あの供奉の連中ね。……まあ、あれは大納言の決めた人達なんで、心配でないこともないんだが、……しかし、父上のあの高邁な「人格」はたとえどんな腹黒い奴等でも、たちどころに腹心の家来にしてしまうよ。僕はそう信ずる。……ねえ、衛門、そうだろうが?
瓜生ノ衛門 そうでございますとも。……瓜生ノ衛門、今更ながら御父上から受けました四十年の御厚誼、つくづくと身に沁みまする。……(涙して)しがない瓜作りの山男を……これまでに……
文麻呂 まあ、いいさ、衛門。過ぎ去った過去のことを思い出してくよくよするのは、遠い先の未来のことを妄想して思い上るのと同じくらい愚劣な空事だからな。一番大切なのは現在だ。現在の中に存在する可能性だ。……ところで、衛門。お前、これから、どうする積り?
瓜生ノ衛門 手前、生れ故郷の瓜生の山里に帰って、また瓜作りでも始めようかと思います。
文麻呂 え?
瓜生ノ衛門 また瓜でも作ろうと思うのでございます。この上、お坊ちゃまに御厄介をお掛け申すのは、この衛門、とても忍びのうございますでな。それに、お坊ちゃま。(柄になく恥しそうに笑う)へ、へ、へ、へ、へ、………