轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ジロリのおんな
ジロリの女
前半「文藝春秋 第二六巻第四号」1948(昭和23)年4月1日、後半「別冊文藝春秋 第六輯」1948(昭和23)年4月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 51,597 字 · 102 页
待合へつれこんで、衣子と寝たその部屋で、私はかねての思いをとげた。
私という奴がどんなバカだか、すでに皆さん御承知の筈だ。
私は結果の怖しさを知りながら、本能的な何かに惹かれて、すでに事をやり終っているのである。
私はヤス子に恋いこがれ、あこがれ、祈り、狂っているのである。そのヤス子の名をかたり、ヤス子の慈しむ少女をさらって暴行する、ヤス子は怒り、蔑み、私を捨てゝ去るであろう。
私はヤス子に捨てられる日の不安のために、日夜を問わず悩み狂っているのである。その不安と怖れにくらべれば、美代子などは何物でもない。魅力もさしたるものではなく、衣子への復讐の誓いと云っても、それも、今は、すでにさしたるものではなかった。
そのくせ、思いたつ。熱心に計画する。私は緊張し、図太くなり、そして、私の目の鉛色に光りだすのが自分にも分るように思われる。メンミツに、ジンソクに、着々と、私はすでに実行しているのであった。
オロカである。オロカ。オロカ。ああ! オロカ。オロカモノよ。
すでに、すべては、破滅したと思った。
どうして再びヤス子の顔を見る勇気があろう。
私は美代子と、せめて最後の悲しい旅にでようと思った。