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ディズニーのひととさくひん
ディズニーの人と作品
中谷 宇吉郎
「週刊朝日」1955(昭和30)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,273 字 · 13 页
そういう技術の実施には、それぞれの部門に、優れた技術者がいることはもちろんであるが、それらを統合しているものは、ディズニーの技術者としての才能である。
普通の映画は、たいていネガから密着で、ポジを作る。すなわち密着焼付の写真である。厄介なことには、映画のフィルムは、大きさが一定しているので、密着では、画面は最初に撮る時のネガできまってしまう。トリミングによって、巧い画面を構成することはできない。それでカメラマンは、大いに苦労するわけである。
それでも劇映画ならば、修練によって、初めから美しい構図になるように、撮影することができる。しかし動物は、そう巧く画面のちょうどよい場所で、喧嘩をしてくれない。それでどうしても、トリミングをして、巧い構図にする必要がある。すなわち欲しいところだけを引き伸して焼かなければならない。それには、光学焼付機というものがあるが、絵がどうしても汚なくなり易いので、日本ではなるべく使わないことになっている。少なくも数年前まではそうであった。
ところが、専門家の話によると、『砂漠は生きている』などでは、少なくも半分は、この光学焼付機を用いているようである。