轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんじゅうねんごのせかい

三十年後の世界

海野 十三

「少年読売」1948(昭和23)年3~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 68,140 字 · 137 页

青空文庫

博士はそういってまゆをひそめた。

かすかな人名

正吉は、人骨にもなれ、こわごわながら、そばへよって人骨をながめた。

「おや、ハンカチを持っているぞ、この人骨は……」

骨は白く、ハンカチーフも白いので、今まで気がつかなかったが、ばらばらの人骨の下に一枚のハンカチーフが落ちていたのだ。

この正吉の発見に、カンノ博士たちもおどろいてそばによった。そして博士は骨を横にのけて、ハンカチーフをひろいあげた。そしてひろげたり、裏がえしたりしていたが、

「あッ、ハンカチーフには、名前が書いてある。すみのあとがうすくなっているが、たしかにこれは名前だ」

と、おどろいた様子。

「なんという名前ですか」

「待ちたまえ。ええと、モウリクマヒコと書いてあるらしい」

「えっ、モウリクマヒコですって、ちょっとそのハンカチーフを見せて下さい」

そういったのは、正吉少年だった。

「さあ、よくごらんなさい」

正吉はハンカチーフを見て、顔色をかえた。

「あ、これはぼくのおじさんのハンカチーフです。毛利久方彦といって、理学博士なんです」

「ああ、あの毛利博士。私も知っていますよ」

とカンノ博士がいった。