轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんじゅうねんごのせかい

三十年後の世界

海野 十三

「少年読売」1948(昭和23)年3~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 68,140 字 · 137 页

青空文庫

そういったのは、カンノ博士だった。博士はいつの間にか正吉のうしろに立っていたのだ。

「なるほど。よろしい。君たちの意見に従って、あの疑問の人物を、中にいれてみよう」

隊長は、そこで命令を発した。

命令が出たので、隊員は反対するのを即座にやめた。そして厳重警戒のもとに、戸口を開いて、かの疑問の月人を艇内にいれた。

かの人物は、両手をあげて、よろめきながらはいって来た。そして急いで自分のかぶっていた兜をぬいだ

ああ、その下から現われたのは、正しく地球人の顔だった。苦労にやつれた白髪の老人の顔だった。

「あ、おじさん。ぼくです。正吉です」

老人の方へかけだしていった少年こそ、もちろん正吉であった。

事態は重大

おそるべき敵と思ったのが、そうでなくて、なつかしい地球人だった。しかも探検家として尊い経歴を持つ毛利博士だったのである。

艇内は、恐怖よりとつぜん歓喜に変わって、どっと歓声があがった。

「おお、ようこそ、毛利博士」

「ほう、やっぱりあんたじゃったか、マルモ君」

毛利博士――これからはモウリ博士と書くことにしよう――そのモウリ博士とマルモ隊長とは手をとりあってふしぎな再会をよろこびあった。