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せかいのいっかんとしてのにほん

世界の一環としての日本

戸坂 潤

在线阅读戸坂 潤《世界の一環としての日本(せかいのいっかんとしてのにほん)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,338 字 · 422 页

青空文庫

が代表的な新聞らしい新聞であったからである。出た釘が打たれたのである。その反動として二流紙以下の自由主義に引き退ったのである。実際二・二六事件直後から、二流新聞の方が却って比較的自由な言論を載せ得るだけの条件を持っていた。特に『報知』などはそうだったが、もし最近『報知』が多少営業上進出したとするなら、その原因の一つはここにはなかったろうか。新聞の発達の歴史は、新聞営業なるものが如何に戦争を契機として飛躍するものであるかを教えている。これは単にセンセーショナリズムによるのではない。社会事象に就いてのニュースと批判とに読者が信任と期待とを持つからだ。

今日の読者の要求を考えて見るのに、新聞の格調が「自由主義」的であることは少しも読者を失うことではあり得ないだろう。之によって読者は殖えこそすれ、減少する心配はなかろうと思うのである。この際自由主義的であることは色々の内容を含んでいるが、まず第一に暴露的なニュースを提供するというのがそれだ。処で最近位い暴露的パンフレットの旺盛な時代はないだろう。この現象は新聞のニュースに対する一般読者の皮肉な冷笑を意味しているのだ。