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『せっかずせつ』のけんきゅう
中谷宇吉郎集 第二巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『雪華図説』の研究、『雪華図説』の研究後日譚、兎の耳、英国の物理学界と物理学者、温泉1、米粒の中の仏様、清々しさの研究の話、墨色、大謀網、長崎留学、鼠の湯治、民族的記憶の名残、室鰺、雪協議会の報告、真夏の日本海。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 83,098 字 · 172 页
な彼の刺戟説なのである。そしてハンチントン自身の研究も面白いが、その中に引用されている色々な細かい研究には随分面白いことが沢山ある。例えば、植物をその生長に最適の温度に永く維持しておくと、かえって生長が止るのみでなく、阻害作用さえ見られるというような話があって、植物を最もよく生長させるには、最適温度の上下に温度を適当に変化させる必要があるのだそうである。人間にも同じようなことがあって、スエーデン式の入浴療法には、温湯と冷水との管を二条用いて、患者の上に交互に注ぎかけるという方法もあるという話などが引用されている。
こういう話を読んでいるうちに、私はふと寺田先生の涼しさの説を思い出した。先生が塩原かどこかで、真夏の緑の林の中を散歩しておられるうちに、ふと涼しさという感じは冷たさとか寒さとかいう感覚とは別のもので、温度のある種の時間的変化がある場合とか、または身体の各部分に温冷の空間的変化が感ぜられた時に得られる感覚であるらしいということに気がつかれたのである。いわれて見ればその通りであって、低温室の中にはいって涼しいという感じを受けたことは一度もない。