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にさんのさんめいについて

二、三の山名について

木暮 理太郎

「霧の旅」1928(昭和3)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 28,599 字 · 57 页

青空文庫

勿論この文書も疑わしい点はあるが、暫く之に従うことにする。今も黒沢口の神職は武居氏である。

御岳を祀った宮は黒沢のみであったことは、『吉蘇志略』に

〔御岳〕是信濃一州大山也、西野、末川、黒沢、王滝等諸村皆其麓也、然黒沢独奉祀。云云。

とあるので明かである。然し上島の岩戸権現は御岳の別宮であると伝えられ、黒沢と同じく毎年六月十三日に諸人御岳に登る時、祠宮が前導するのを例としていたというから、王滝からも細径の通じていたことは疑いない。昔は登山も厳重で、百日の精進をなし、六月十二日の夜から十三日にかけて登山したもので、『集古文書』の木曾長政の願文が之を証している。其時姓名を木牌に書いたものが黒沢口の里宮の宝物になっているとは『吉蘇志略』の説く所である。

木曾長政願文 集古文書巻四十七

御岳為精進当郷百日在郷諸願成就皆令満足候事也

為後日一筆如件。

于時永録三年庚申林鐘(六月)十三日

源朝臣木曾   長政 判

御伴之人数

上松彦十郎  旧里熊蔵

千村鶴若   原新次郎

原右京亮

千村幸七      強力 弥三郎

原惣八左衛門尉   白衣 八郎左衛門

旧里主水丞     馬飼 源五郎