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ものをこわすのがしょうばいじけん

什器破壊業事件

海野 十三

「大洋」1939(昭和14)年9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,352 字 · 31 页

青空文庫

「もう隠す必要はないだろうが、あの大将は、じつはもう一人の仲間と協力して探しあてた或る重要資材の鉱脈のことを、内緒にしているんだ。その仲間というのは、山の中で縊死自殺の形で白骨になっているのを発見されたが、遺書もなんにもない。ただその生前一枚のハガキが、その遺族の許に送られていたが、それによると、あの大将と最近大発見をしたから、やがて大金持になって、これまでお前たちにかけた苦労を一ぺんで取返すということが書いてあった。だが、何を発見し、どこで発見したのか、それについては一言も触れてなかった。そこで仕方なく、あの大将の身辺から秘密を探しだす必要が生じたのだ。何を発見し、それをどこから発見したか。これからいって、のっぴきならぬ証拠をつきつけて、あの大将の口から聞くんだ。さあ、君はさきへ帰りたまえ。僕は表門から案内を乞うから」と、帆村ははじめて事件の内容を語ったのだった。

光枝がお屋敷へ戻ってみると、ただならぬ様子である。なにごとが起ったのか。

「いや、お前さん。たいへんなんだよ。旦那様のお居間で、大きな音がしたんだけれど、皆で入っていこうとしても、扉に錠がかかっていて明かないんだよ。