轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

かたきうちきょうだいがさ

仇討姉妹笠

国枝 史郎

「講談雑記」1936(昭和11)年1月~10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 80,178 字 · 159 页

青空文庫

幾十回となく廻してみた。と、独楽の蓋にあたる箇所へ、次々に文字が現われて来た。

「淀」「荏原屋敷」「に有りて」「飛加藤の亜流」等々という文字が現われて来た。……でももうそれ以上は現われなかった。ではどうしてこんな深夜に、庭の亭の卓の上などで、改めて独楽を廻すのだろう?

それは荏原屋敷の伝説からであった。

伝説によるとこれらの亭は、荏原屋敷の祖先の高麗人が、高麗から持って来たものであり、それをここへ据え付ける場合にも、特にその卓の面は絶対に水平に、据えられたと云い伝えられていた。そういう意味からこの亭のことを、「水平の亭」と呼んで、遥かあなたに杉の木に囲まれた「閉扉の館」などと共に、荏原屋敷の七不思議の中の、一つの不思議として数えられているのであった……

まだ解けぬ謎

「絶対に水平のあの卓の上で、淀屋の独楽をお廻しになったら、別の文字が現われはしますまいか」

ふと気がついたというように、深夜になって頼母へそう云ったのは、主馬之進の妻の松女であった。

「なるほど、それではやってみよう」

でも卓の上で廻しても、独楽の面へ現われる文字は、あれの他には何もなかった。