轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
こんにちのせいめい
今日の生命
宮本 百合子
「文学時標」第四号、1946(昭和21)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,421 字 · 3 页
「理屈なんかきいちゃいられない。サア、行くんだ」
そして、杉並署へついて、留置場へ入れられかけた。留置場の女のところは一杯で、もう入れられないと、看守がことわった。「何だって、今夜はァあとからあとからつっちェくるんだ」と看守が不満そうに抗議した。留置場は一杯になっていた。小林多喜二のところへ来た人たちで、少くとも女の室は満員となっていた。私は、それで「帰れ、仕様がない」と帰されたのであった。
一九三三年は前年に治安維持法が改悪されて、そのために進歩的な文化全面に、激しい動揺が生じていた。内心の恐怖を、文化・文学理論への批判という形にすりかえて、卑劣な内部崩壊が企てられていた。小林多喜二は、前年春から、不自由な生活を余儀なくされて暮しながら、文学者として可能な限り当時のこの腐敗的潮流と闘った。その間に「党生活者」その他の、日本民主文学の歴史的所産たる作品を生み出したのであった。
当時、一部の文化人と云われる人々は、小林多喜二の貴重な生命が失われたことについて、一語も日本の警察の野蛮さ、無恥さについて憤らず、却って共産党が、あたら小林の才能を挫折させた、という風に批評した。