轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

「いのち」1937(昭和12)年2月号から連載

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,439 字 · 263 页

青空文庫

大柄なのだ。

「裏の田池に鯉を百ぴきほど放すかな」とか「ネクタイを三十本買って送れ」とか言った風だ。中学時代にさきの芳正君をつれて下宿し、何とかして救おうとして親切に世話したのも恭一君だった。又東と言って、家から出ると神経で動悸がして、外出出来ない子がいたが、毎日毎日通っては、激励して私のいる沼のほとりまで連れ出していた。

「逃げてはいけませんよ、いけませんよ」と東はすがりつくように言った。

「大丈夫、どこへも行きはせぬよ。はゝゝゝゝ」

と言って笑っていた。大政治家か、宗教家になる素質があった。

「君は色っぽいのだけが欠点だよ。どうも詩人だからなあ」

私にこう言って笑ったことがある。恭一君のは笛を吹いたり、川を乾してなまずをとったりするのが趣味なのだ。

後に私が病気した時、どんなに我を忘れて世話してくれたろう。医者は仁術というが、恭一君のはぴったりそれであった。

その癖私を見舞うと、

「当分は色んなことを考えたもうなよ。人間は何故他の生物を食うかなんてことは考えないんだな。人類をどうして救おうかなんか考えずに、自分と家族のことだけ考えるんだな」

こんなことを言った。