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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
南方熊楠『十二支考(上)〔全2冊〕』。同一底本的分册已合并为一书。收入:十二支考、十二支考、十二支考、十二支考、十二支考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 290,735 字 · 566 页
を疑わなんだのだ。後年アレキサンダー大王遠征の途次、アララット山に神智広大能く未来を言い中つる大仙ありと聞き、自ら訪れて「汝に希有の神智ありと聞くが、どんな死様で終るか話して見よ」と問うと、「われは汝に殺されるべし」と答えたので、しからばその通りと王鎗を以て彼を貫く、大仙ここにおいて、汝実にわが子だとて、昔蛇に化けて王の母を娠ませた子細を語って死んだそうじゃ。晋の郭景純が命、今日日中に尽くと、王敦に告げて殺されたと似た事だ。『日本紀』に、大物主神顔を隠して夜のみ倭迹々姫命に通い、命その本形を示せと請うと小蛇となり、姫驚き叫びしを不快で人形に復り、愛想竭かしを述べて御諸山に登り去り、姫悔いて箸で陰を撞いて薨じ、その墓を箸墓というと載す。
未聞の代には鬼市として顔を隠し、また全く形を見せずに貿易する事多し(一九〇四年の『随筆問答雑誌』十輯一巻二〇六頁に出た拙文「鬼市について」)。これ主として外人を斎忌したからで、それと等しく今日までも他部族の女に通うに、女のほかに知らさず。甚だしきは女にすら自分の何人たるを明かさぬ例がある。さて昔は日本にも族霊盛んに行われ、一部族また一家族が蛇狼鹿、その他の諸物を各々その族の霊としたらしいてふ拙見は、『東京人類学会雑誌』