轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はんこう

反抗

豊島 与志雄

「国民新聞」1921(大正10)年8月4日~11月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 140,121 字 · 282 页

青空文庫

横田の前に彼女からの葉書のことを隠すべきか云うべきかを迷った。咄嗟に、そんなことはどうでもいいと考えた。そして云い直した。

「だって、当らないものを当てさせるってことがあるものですか。」

「君、一寸これを見てみ給え。」と横田が声をかけた。

周平は縁側に出てその方を見た。横田が覗いてる蓮鉢の中に何がはいってるのか見えなかった。庭下駄をつっかけて下りていった。

「あ!」と彼は声を立てた。

蓮鉢の中には、拇指二倍大位の鰻が十四五匹うようよしていた。

それは、横田が田舎から持って来た土産だった。小さなバケツの中に藻を一杯つめ、軽く水を浸して、その中に入れて来たのだそうである。五六時間の旅をしたのに、水に入れてやるとまだ元気にしていたとか。

「鰻というものは面白いものだよ、僕は大好きさ。」と横田は云った。「産卵期になると海へ下って、何十尋という深い底へもぐり、其処で卵を産むものなんだ。その孵化った奴が鉛筆位の大きさになると、群をなして川を溯るんだよ。面白いじゃないか。」

「本当ですか。入口のない沼やなんかにも鰻の子が居るんですがね。」

「それこそ山の芋が鰻に化けた奴なんだろうよ。