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どうきょにんかふう
同居人荷風
小西 茂也
「新潮 第四十九卷 第十二號」1952(昭和27)年12月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,026 字 · 17 页
明日は露伴氏の葬式なるも、会葬に行くと新聞記者がついてくるゆえ行かぬといい、それに第一、着て行く礼服がないと申さる。同じ菅野に住むも先生は露伴先生にかつて会いしことなし。夜半、先生雨戸をあけ縁側より立小便す。
八月二日。中央公論小瀧氏らと共に近くの露伴の葬式の模様を揃って見に行く。先生例の下駄ばきに買物籠を下げてなり。炎暑焼くが如し。遠くから葬式を見、さすがに露伴は老人ゆえ女の会葬者尠しと申さる。その足で八幡の闇市に行く。戻ってから例によって雑談。その二三を左に録せん。
一、自分は原稿を頼まれるのと、人の原稿の売込み方を頼まれるのが大嫌いにて、それ以外の雑談客なら、さほどいやでもないと申さる。
一、日本に進駐している黒人や洋人を描いてみたきよし。
一、死後三十年たてば自分の日記を全文公刊してもよろし。それ以前だとおのが関係せる女二十人あまりに迷惑がかかる。また俳優(左団次、猿之助、長十郎等)や俳優の細君の噂話があるから先方は困るだろうし、文壇人(生田葵山、菊池寛、小山内薫、Y・Y、M・K、M・K等)の悪口もあるから気の毒といい、日記に売女の値段とお米の相場は書き洩らすなと佐久間象山は語れりという。