轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

どうほう

同胞

豊島 与志雄

「中央公論」1924(大正13)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,713 字 · 32 页

青空文庫

」

「そうだよ、僕はちっとも覚えていないけれど……。」

父の写真を子供の時のからずっと並べて一度に眺ると、何だか滑稽な気がして仕方がなかった。祖父や祖母なんかのもやはりそうだった。そしてその感じが、実際の祖父や祖母に接する時にも、頭の隅につきまとって仕方なかった。

二人はどうかすると、祖父の悪い方の碁盤を持って来て、五目並べや囲碁の真似などをして遊んだ。そこへのっそり祖父がやって来て、囲碁の法を教えてくれることがあった。恒夫は影でくすくす笑い出してはよく叱りつけられた。茂夫は一生懸命になってよく覚えた。その指先が非常に綺麗で器用だった。

「お前には碁の才がある。碁打になっても立派な者になれそうだ。」と祖父は云った。

「僕は碁打になんかなりません。」と茂夫は不服そうに答え返した。

すると祖父は上機嫌に笑いながら、自分の室へ帰っていった。

けれど祖母の前に出ると、茂夫は妙に竦んでしまった。どうしたんだい、と恒夫に尋ねられても、彼は答えることが出来なかった。

祖母はずっと寝たきりだった。そして恒夫から書物を読んで貰うのを楽しみにした。どんな書物でも構わなかった。