轻松读懂日语经典作品
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とさのくにばしら
土佐の国柱
山本 周五郎
「読物文庫」1940(昭和15)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 17,375 字 · 35 页
五
「御一同の意見は伺いました」
小弥太は空の向うを見やりながら、
「それで失礼しようと思うのです。各々がお家のためを想って、高閑どのを除こうとなさる気持はよく分りますが、……拙者は同意できません」
「同意できない、……!」
「なぜだ」
勝之助が、ぎらりと眼を光らせた。
「なぜ同意ができない。その理由を聞こう」
「理由というほどのことはありません。……まあ強いて申せば、拙者は近いうちに高閑どのの娘を妻に貰おうと思っているのです」
「なに、斧兵衛の娘を!」
「舅になるべき人を斬る。……これは同意できないのが人情でしょう。では……失礼」
小弥太は、蹌踉と去って行った。
五
「池藤、あの噂は本当か」
「噂とは……」
「高閑の娘を娶るという話よ」
貫島十郎左はむずと坐りながら云った。
「なに、貰おうと思うと云ったまでだよ」
「なぜそんな馬鹿なことを。……貴公、高閑と一緒に斬られてしまうぞ」
「そんな事はないさ」
「無くはない、全体が貴公のこの頃は少し不審なことばかり多過ぎるぞ。まるで、人が違ったようではないか。……今まで親しく付合っていた我々とは疎遠になるし、余り呑まなかった酒を馬鹿に呑みはじめるし、先日みたいに、急に舞いだしたり、……尤もあのときは己が強いたかたちもあるが」