轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

もぐら

土竜

佐左木 俊郎

「文章倶楽部」1926(大正15)年9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,991 字 · 21 页

青空文庫

――なんでも線路工夫してる風でがす。」

「ほう、線路工夫! ――市平君でもいれば、梅三爺様も、随分助かるのにな。」

「ほでがす。あの放浪者がいれば……。連れ寄せべと思っても、なったら帰って来がらねえし、今度は、親父が急病だってでも、言ってやんべかと思っていんのしゃ。」

「そりゃ、どうかして呼んだ方がいいね。いつまでも工夫していられるもんでもないし。――僕が一つ、きっと帰ってくるように、手紙を書いてやろうかな?」

竜雄はにやにやと笑った。

「どうぞは、お願いでがすちゃ。」と、梅三爺は二度ばかり頭を下げた。

四

竜雄が、市平に宛てた手紙を書いてから一週間目、市平は颯然として帰ってきた。

その日のその時も梅三爺は開墾場で働いていた。飯を炊きに帰った養吉が、「兄つあんが帰って来たぞう!」と叫びながら駈けて来たので、梅三爺は唐鍬を担いで、よこらよこらと自分の小屋へ帰って来たのであった。

「あ、市平だで……」

「うむ。父病気だぢゅうがら……」

市平は長靴を脱ぎ、炉傍にあぐらをかいて、巻き煙草を燻らしているところであった。

「病気ではねえのだげっとも、俺もこれ……」