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ちきゅうようさい

地球要塞

海野 十三

「譚海」1940(昭和15)年8月~1941(昭和16)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 71,834 字 · 144 页

青空文庫

小さい船でも、わが潜水艇のように、潜水設備のあるものが相当多かった。つまり、潜水のできない艦船は、不全だというわけである。

わが艦船が、こういう潜水式に改められるまでには、十年の歳月と、多大な費用とを要したが、それが完成すると、わが海運力は、世界一堅牢なものとなった。

近頃、外国でも、そろそろ見習いはじめたようであるが、わが国は、むかしから海国日本の名に恥じず、この進歩的な潜水艦船陣を張り、堂々と世界の海をおさえているのは、まことに愉快なことである。

「おお、黒馬博士、お出迎えにまいりました」

一人の美しい婦人が、私の前に立って、いんぎんに挨拶した。

「やあ、ご苦労です」

「鬼塚元帥が、たいへんお待ちです。どうぞ、お早くこの自動車へ……。申しおくれましたが、妾は、鬼塚元帥の秘書のマリ子でございます」

「やあ、どうも」

鬼塚元帥も、このように目のさめるような美しい人造人間を使っていられる――と、私は妙なことを感心した。

毒瓦斯――スパイの活躍

私たち三名は、すばらしい流線型の自動車に、乗り込んだ。

これは完全流線型というやつで、二枚貝の貝殻一つを、うんと縦に引伸し、そして道路の上に伏せた――といったような恰好であった。