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キリストしんとのなぐさめ
基督信徒のなぐさめ
内村 鑑三
明治二十四年四月十九日いわゆる……「基督信徒のなぐさめ」警醒社書店、1924(大正13)年2月25日改版<br>“If I can put……「基督信徒のなぐさめ」警醒社、1896(明治29)年12月1日<br>自序「基督信徒の慰」警醒社、1893(明治26)年2月25日<br>第二版に附する自序「基督信徒のなぐさめ」警醒社、1893(明治26)年8月14日<br>回顧三十年「基督信徒のなぐさめ」警醒社、1923(大正12)年2月25日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 51,320 字 · 100 页
富嶽のごとく、その香しきこと万朶の桜のごとく、その秀その芳万国ともに儔し難し、我如何にしてこの夫を欺くべけんや、彼の正気は時に鬱屈するといえども、明徳再び光を放つ時は、宇宙に存する渾ての善なるもの渾ての美なるものは彼の認むる所となるなり、偽善諂媚は彼の最も嫌悪する所なり、我は彼の威厳を立てんがために我の良心に従わざるを得ず、ただ願う神よ、もし彼に誤解あれば爾の聖霊の力に依てこれを氷解せよ、もし彼に迷信の存するあれば爾の光を以てこれを排除せよ、しかして余再び彼に帰し、彼再び我に和し、旧時の団欒を回復し、我も彼の一臂となり、彼をして旭日の登るがごとく、勇者の眠より醒めしがごとく、この歴史上厄急の時にあたって世界最大国民たるの一助たらしめよ、余は知る誤解のために離別せし夫妻が再び旧の縁に復するやその情愛の濃かなる前日の比にあらざることを、余もまたこの国に入れられ、この国もまたその誤解を認むるに至らば、その時こそ余の国を思うの情は実に昔日に百倍する時ならん。
ああ余は良人を捨てざるべし、孤独彼を思うの切なるより余の身も心も消え行けどこの操をば破るまじ、よし余は和解の来るまでこの浮世にはながらえずとも、何時か良人が余の心の深底を悟らん