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たいしかんのしまつきかん

大使館の始末機関

海野 十三

――金博士シリーズ・7――

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,934 字 · 20 页

青空文庫

た。

「どうも半端な庭園じゃな。それにしても、王老師は、どうしていられるのか。おいおいボーイ君、王老師はまだこの大使館へ出勤せられないのか」

金博士が、がなりつけるようにいうと、ひょっくり衝立からとびだしてきた給仕頭が、

「は。王老師は、当館にお泊り中でございますが、まだお目ざめになりませんので……」

「まだ目がおさめにならぬ。はて、年寄のくせにずいぶん寝坊でいらっしゃるな」

「はい。今までこんなことはなかったのでございますが、ふしぎなことで……。只今、医師が参りまして、診察をして居ります」

「診察? 老師は、睡りながら病気に罹られたのかね。ずいぶん御器用じゃ」

「いや、そうじゃございません。あまり睡りすぎるというので、一同心配のあまり、医師をよびましてございます。それに醤買石先生も、同様一昨日の夜以来、睡り込んでいられますので……」

「なんじゃ、醤買石?」

博士の眼がぎょろぎょろと動いた。

「ははあ、読めたぞ。おい、王先生のところへ案内頼むぞ」

「は。ではこっちへどうぞ」

金博士は、給仕頭の案内で、王老師の部屋を訪れた。

博士はその部屋に入ったが、すぐ出て来た。