轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
たいへいようまじょう
太平洋魔城
海野 十三
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1939(昭和14)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 93,147 字 · 187 页
「え、ガルスキーを免職させて、私を副司令にもってゆく。そりゃほんとうですか。ははあ、そいつはわるくありませんよ。この仕事はじめに、潜水隊員をひきいて、沈没商船のところへゆけというのなら、ゆかないこともありませんね。――なになに、その沈没商船は私のすきなイギリス産のすてきなウイスキーも積んでいるのですか。ほう、そいつは気に入った。それにしても委員長は、人をおだてるのが相かわらずうまいですね。よろしい、新任副司令リーロフ大佐は、これよりすぐ、海底へ突撃いたします、うーい」
リーロフは、さっきにかわるにこにこのえびす顔で、受話器をがちゃりとかけた。
「はっはっは。まるで幸運が、大洪水のように、流れこんで来たようなものだ。副司令にはなるし、沈没商船のどてっ腹を破ると、ウイスキーの泡がぶくぶくとわいてくるし。いや、ウイスキーに泡はなかったな。どれ、しばらくぶりに、太平洋の海底散歩としゃれるか」
彼は、このうえない上機嫌で、伝声管を吹いて、潜水隊員に出動の命令をくだした。それからよろめく足をふみしめて、戸棚をひらいた。そこには、奇妙な形をした深海潜水服が三つばかりならんでぶらさがっていた。