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たいへいようまじょう

太平洋魔城

海野 十三

「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1939(昭和14)年1月~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 93,147 字 · 187 页

青空文庫

彼等は、これからどうするつもりだろうか。カンナ島への階段をのぼっていくのかと思ったのに、彼等は自ら、その口をふさいでしまったのである。

そこに太刀川のふかい考えがあった。すばらしい計画だったけれど、命がけの冒険であった。だがこうなれば、命を捨てることなんか、太刀川にはなんでもなかったのだ。

太刀川は、できるなら、恐竜型潜水艦を一隻、お土産にもらっていきたかったのだが、どれも、あつい鉄扉をもった格納庫の奥ふかくしまわれてあって、なかなか引っぱりだすことができない。その鉄扉の一つを開けるにも、海底要塞の心臓部というべき中央発電所の大モーターを動かしてかからねばだめなのだ。たとえモーターをうごかして鉄扉をあけることができても、潜水艦をうごかすには専門の知識がいるので、とてもこの三人ではもって行けない。

そこで、恐竜型潜水艦のことは思い切り、そのかわり水中快速艇をうばって逃げることにした。これなら、このまえケレンコと一しょにも乗ったし、そしていつも海底要塞の出口のところにつないであるので、なんとか手に入れることもできそうだ。あと十一分の導火線しかのこっていない今、できるだけはやく、この海底要塞から遠くへのがれるためにも、それが必要だったのである。