轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

おんなけんし

女剣士

坂口 安吾

「小説新潮 第八巻第八号」1954(昭和29)年5月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 36,694 字 · 74 页

青空文庫

のびのびと全てが美しく雄大で、乳のふくらみなぞも悩ましいばかりだ。しかも絶世の美女であった。

「イザ」

「へい」

「イザ」

「へ?」

娘が素手だから存八が為すこともなくボンヤリしていると、娘はにわかにいらだって飛燕の如くに飛びこみ、

「ヤ!」

「痛い!」

「エイ!」

利き腕を打たれてポロリと槍を落したところを、どういうグアイに跳ねとばされたのか分らないが、枕でも投げとばすように軽々と振りとばされて、横ッ面を土に叩きつけてひッくりかえっていたのである。

「痛えなア。バカ力だなア、この人は。しかし、こッちはまだ用意していないのに」

「用意しなさい」

「だって、アナタ、素手だもの」

「これでいいのです。拳法のお稽古だから」

「こまるねえ。素手に槍じゃア」

「さア、おいで」

「仕方がない」

「イザ」

「来たな。今度は行きますぜ」

「イザ」

「それ!」

突いてでた。大身の槍は身体がのびやすい。トントンと泳ぐところを、槍をつかんで引きよせられ、ノド輪に手を当てがって突きとばされた。忙しいのは存八だけで、敵はセンタク物でも片づけるように悠々たるもの、ゆっくりとノド輪に手をまわし、軽くあしらって突きとばした落着きの程が存八にもよく分った。