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ふじんもんだいかいけつのきゅうむ

婦人問題解決の急務

大隈 重信

「新日本 第七巻第八号」冨山房、1917(大正6)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,495 字 · 22 页

青空文庫

即ち婦人には懐胎という自ずからなる天の使命あり、すでに分娩すれば家業は出来ず。また授乳する故に食欲は二人前にも暴進する。而してその食美ならざれば乳量減ずるを以て、これを養うべく男子は平生の二倍以上に多く働かなければならぬ。これは男子にとって避くるを許さぬ義務である。しかしながら男子に養わるる女子の義務もまた甚だ重大なるものである。

即ち第一に、懐胎分娩の苦痛の忍ばざるべからざるはもとより論なく、孩提の小供に添乳しまた小用をさする。更に小供がやや長じて言語を知るに至れば、一切の動作進退はことごとく母親が導かなければならぬ。小供はやがて外に出でて近隣の小供と遊戯するが、これ人間の社会生活を見習う初階で、他日社会の一員として活動する人格如何は、おおよそこの時に於て定まるものだから、これを指導する母たる者の天職は甚だ重大である。昔から偉人の母は賢婦であるというゆえんはここに在るので、小供は感化を多く家庭に於ける母より受ける。かくの如く婦人は到底無器用なる男子の出来ぬ多くの労力を自らするのであって、其処に自然に男女間の分業が行われる。が、この分業から一種の弊が萌す。