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ふじんもんだいかいけつのきゅうむ

婦人問題解決の急務

大隈 重信

「新日本 第七巻第八号」冨山房、1917(大正6)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,495 字 · 22 页

青空文庫

独身ものが増加しつつある。出産の減少はこれがためか、あるいは別に人為の罪悪によるか、抑々また両者共に行わるるがためか、研究すれば必ず大なる原因を発見し得るであろう。近来は二児主義とか、三児主義などという如きものが黙認され、学術の進歩に依り巧みに妊娠を避けて、ただ本能なる情欲をば遺憾なく遂げ、以て人生の幸福とするが如き傾向に進んでいるのであるが、かくの如きは言うまでもなく天理に反抗を試みる明白なる罪悪である。彼の独身生活という如きも、一見俗念の外に超越しおる如くであるけれども、その実隠微に働く情欲をば制し得ず、あるいは却ってこの情欲を放縦ならしめんがために好んで独居するものも多いのであるから、風俗を乱すの禍因はむしろこの独身者によって多く醸出さるるものである。かかる両性間に生れた子供が、即ち不完全なる体質を有するは争われざる事で、好しや一歩を譲って、五体は完備するとしても、必ずその精神上に、不純の痕跡を印するを免れ難き故に、これが長じて社会生活に加わると一般の風俗を悪化する。而して婦人の激増はついにこの傾向を助長せずんば已まざるが故に、社会の粛清を謀り純潔を愛し、兼ねて人類の進化と文明の発展とを冀うものは、この婦人問題を等閑視することは出来ぬ。