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うちゅうのまいご
宇宙の迷子
海野 十三
「少年クラブ」1947(昭和22)年4月~10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,497 字 · 29 页
そこへいって、いっしょうけんめいやればうまくいくよ」
「だがね、ポコちゃん。重力平衡圏というものはもっとおそろしい場所だと思うよ。北極や南極の近くには、氷山が、ぶかぶか浮いていて、船に衝突してしずめてしまように、あの重力平衡圏には、おそろしくでっかい宇宙塵がごろごろしていて、ぼくたちの宇宙艇がそれにぶつかろうものなら、たちまちこなごなになってしまうと思うよ。だからそのへんを宇宙の墓場といってみんなおそれているんだ」
「なあに、そこへ近づいたら、ぼくがうまく宇宙艇を操縦して宇宙の墓場を安全に通してあげるよ。千ちゃん、きみみたいに前からしんぱいばかりしていたら、ますますきみの顔が青くなってヘチ……いや、ごほん、ごほん」
「なんだって。ヘチがどうしたって。その下にもう一字くっつけたいんだろう」
「マあいいや。ごほん、ごほん」
「あっ、とうとういったな、こいつ……」
カモシカ号出発
二人ののりこんだ宇宙艇カモシカ号は、ついに地球をけって、大空へ向けてとびあがった。
時刻は午前五時十五分。場所は東京新星空港だ。
すばらしいカモシカ号の雄姿!
流線型の頭をもった艇の主体。