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あひるとさる
寺田寅彦随筆集 第五巻
寺田 寅彦
寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第五巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:あひると猿、疑問と空想、映画と生理、映画雑感(Ⅲ)、映画雑感(Ⅳ)、災難雑考、三斜晶系、糸車、詩と官能、自由画稿、小浅間、小爆発二件、地図をながめて、天災と国防、日本人の自然観、破片、俳句の型式とその進化、俳句の精神、物売りの声、B教授の死。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 194,515 字 · 389 页
この映画を見て、自分ははじめて悍馬の美しさというものを発見したような気がする。馬を稽古する人が上達するに従ってだんだん荒い馬を選ぶようになる心理もいくらかわかったような気がする。何よりも荒馬のいきり立って躍り上がる姿にはたとえるもののない「意気」の美しさが見られるのである。
この映画の「筋」はわりにあっさりしているので「馬」を見るのに邪魔にならなくていい。それで、この映画は、まだ馬というものを知らない観客に、この不思議な動物の美しさとかわいさをいくらかでも知らせる手引き草として見たときには立派に成効したものと言ってもいいかと思われるのである。
十二 忠犬と猛獣
これも動物の芝居を見せる映画であるが、シェパードの芝居は象や馬の芝居に比べて、あまりにうま過ぎ、あまりに人間の芝居に接近し過ぎるので、感心するほうが先に立って純粋な客観的の興味はいくぶんそのために減ぜられるような気もする。
この映画の編集ぶりは少ししまりがないようである。同じような場面の繰り返しが多すぎて倦怠を招く箇所が少なくない。
この映画のストーリーの原作では、たしか、最後に忠犬が猛獣を倒して自分もその場で命をおとすようなことになっているかと思う。