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しょうじょじごく
少女地獄
夢野 久作
「少女地獄」黒白書房、1936(昭和11)年3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 105,174 字 · 206 页
「ホオ。それじゃ白鷹先生は今でもK大におられるのかい。チットモ知らなかった」
彼女は平気で……否……むしろ得意そうに白鷹先生の話に深入りして行った。
「ええ、ええ。手術にかけたらトテモお上手っていう評判ですわ。妾、こちらへ参りますまで先生にドレくらい可愛がられたかわかりません。奥様からも、それはそれは真実の娘のようにして頂きましてね。今にキット良い処へ嫁付けて遣るって仰言って、着物なんか幾つも頂戴いて参りましたの。今、平常に着ておりますのも奥さんのお若い時のを、派手になったからって下すったのですわ」
私はスッカリ彼女の話に引っぱり込まれてしまった。蔭ながら白鷹先生に敬意を表すべく両手を揉み合わせたものであった。
「なあんだ。白鷹先生なら僕の大先輩だよ。九大にいる時分に御指導を受けたんだから、もしかすると僕の事を御存じかも知れない。いい事を聞いた。そのうちに是非一度、お眼にかかりたいもんだが……」
「ええ、ええ。そりゃあ必定、お喜びになりますわ。先生の事も二、三度お話の中に出て来たように思いますわ。臼杵君はトテモ面白い学生だったって、そう仰言ってね」
「ふうん。