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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

と見るまに大粒の雨が落ちてきた。

「あっ! 雨だ!」

天候を気づかって、洞を出たりはいったりしていた、善金がさけんだ。

「だめか、残念だなあ!」

一同は走りでて、うらめしそうに嘆息した。

「つまらないなあ」

と幼年組の失望は大きかった。

「あすになればなんでもない」

とゴルドンがいたわるようにいった。

「そうだ、きょうにかぎったことはない、ゆっくり腕を休めよう、さあみんななかへおはいり」

と富士男がいった。

天候はいよいよ険悪を加え、正午ごろからがぜん大あらしに一変した。雨と風と海のものすごいひびきが、一団となって洞穴をおそう。それは夜にはいっていっそうはげしくなった。

あらしは翌日も勢いはおとろえない。一同は脾肉の嘆を発して腕をさすった。

十七日の明け方からさしもの豪雨もようやく小降りになり、風速もしだいにおとろえはじめた。

「風がなくなったら、たこあげができない」

と善金が心配そうにいった。

「だいじょうぶだよ」

とバクスターが、まじめな顔をしてうけあった。一同は笑った。

正午ごろには断雲を破ってまばゆい日が、ひとすじの金箭を投げた。

「万歳!」

待ちに待った幼年組は、日をつかむように両手をかざして、とびまわった。