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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

とケートは胸に手をおいた。

「ぼくがいこう」

と富士男がいった。

「方法は?」

とゴルドンがいった。

「ぼくはモコウとふたりでボートをあやつって、平和湖を横ぎり、東川をくだってかれらの住まいをたずねよう」

「いつ出発するの」

とサービスがいった。

「一刻も時をあらそう危急のばあいだ。暗くなったらすぐ出発しよう」

「兄さん、ぼくもつれていってください」

と次郎がギラギラ目を光らしていった。

「だめだよ次郎、ボートは六人以上は乗れない、ぼくらは帰りには四人を乗せねばならない」

「兄さん、ぼくは小さいです。はしのほうに乗ります、兄さん、ぼくは危険な仕事をしたいのです」

次郎は一同を不幸にした罪のつぐないをしようとしている。こう思うと富士男は、次郎がいとしかった。

「次郎! おまえの気持ちはよくわかる。兄さんはうれしい、だがいまはその時機ではないよ」

「そうか、だめか!」

と次郎はがっくり首をたれた。

午後八時、ボートの用意はできた。富士男とモコウはおのおの一個の銃と、ひとふりの腰刀をおびて、一同に送られた。

「用心してくれたまえ」

「ああ、だいじょうぶだよ」

天はおぼろにかすんで星の光があわい。