轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いけぶくろのみせ

山之口貘詩文集

山之口 貘

山之口貘『山之口貘詩文集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:池袋の店、沖縄帰郷始末記、おきなわやまとぐち、声をあげて泣く、詩とはなにか、装幀の悩み、つまり詩は亡びる、夏向きの一夜、野宿、暴風への郷愁、私の青年時代、ダルマ船日記、チャンプルー。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 44,477 字 · 93 页

青空文庫

暴風に襲われると、ぼくはよく父のすることを手伝った。物置から、棒や麻縄などを持ち出して来て、雨戸と雨戸に棒を渡して、麻縄でしばりつけた。そうしないと、雨戸が吹っ飛ばされてしまうからなのであった。吹っ飛ばされるのは雨戸のせいではなくて、暴風のせいなのである。なぜなら、本来の沖縄の家屋は、暴風雨を考慮して建てられた家屋だからである。首里、那覇など、住宅のほとんどが、まず、石垣をもって囲まれていたのだ。家の造りは、がっしりと四角張っていて、屋根を見ただけでも、いかに沖縄が、暴風雨の名産地であるかがわかるのだ。

沖縄の屋根瓦は、熱帯の陽にも強いといわれているが、日本本土の屋根々々とは、その色からして、まったくおもむきを異にしているのである。瓦は、雌瓦と雄瓦があって、雌瓦と雌瓦のつぎ目に、雄瓦をかぶせて、漆喰で塗りかためてあるのだ。雄瓦の断面が、半円なので、雄瓦と雄瓦の間の溝がそれだけの深さになっているのである。屋根は赤く、赤い屋根の上には漆喰、あるいは、素焼の唐獅子が、座っていたり、または、腹ばいになっていたりして、魔除けの役をつとめているが、沖縄の家屋は、こんな身構えをして、五十メートル、六十メートルの暴風雨に挑みかかるのだ。