轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いけぶくろのみせ

山之口貘詩文集

山之口 貘

山之口貘『山之口貘詩文集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:池袋の店、沖縄帰郷始末記、おきなわやまとぐち、声をあげて泣く、詩とはなにか、装幀の悩み、つまり詩は亡びる、夏向きの一夜、野宿、暴風への郷愁、私の青年時代、ダルマ船日記、チャンプルー。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 44,477 字 · 93 页

青空文庫

それならばと言うので、詩人も今日は陸を踏んで見たくなったのである。川崎駅まで六さんを送り、僕は、砂町の佐藤惣之助氏を訪ねた。近況を告げると、氏もまた、なにゆえダルマに乗ったのであるかを訊くのであった。つまりは、陸に住めなくなったんですよ。と答えると、あ、そうかそうかというのであった。

話はお灸の話となって、所望されるまま惣之助氏に肩のコリの灸を、夫人には胃腸の良くなる灸を。

川崎駅で六さんを待つ時刻には、未だ早すぎた。その間を川崎の町に振らつき、泡盛屋を見つけて泡盛をあおる。じわじわと廻わる酔いをたのしみながら、夜の九時、川崎駅に六さんを待つ。

帰途。大島町のうす暗い通りで、小柄な男に逢った。六さんの知り合いである。彼は、この界隈に出没するインチキ女やカフェーの女のことで、のろけを言いいっしょに歩いていた。町の外れに来て、急に小男は、着ているその半纏の裾をひったぐるようにして頭からひっかぶるのだった。六さんは、小男の肩をつっついて、気でも狂ったのかと、言ってからかった。すると小男は、俺はな、あそこの酒屋に借りがあるんだと言いざま、僕と六さんとの間に割り込み、しばらくは肩をすぼめ、森閑としていた。