轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じゅんさじしょく

巡査辞職

夢野 久作

「新青年」1935(昭和10)年11~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 31,907 字 · 63 页

青空文庫

そんな事で神経が相当疲れていたのであろう。翌る朝、草川巡査に報告に行った時には、まさかこんな田舎の駐在所に居る屁ッポコ巡査に、看破られるような心配はあるまい。又、町からドンナ名探偵が来ても、深良屋敷の恐ろしい秘密と、そこから起った自分の犯行の動機ばかりは、自分が口を割らない限り誰にも気づかれる筈はないとタカを括って、安心し切っていたものであったが、その草川巡査が、思いもかけない方向に自分を連れて行こうとしたので、何という事なしにドキンとさせられてしまった。思わず大きな声をかけたものであったが、あの時に自分でも不思議なくらいビックリしたお蔭で、自分の神経がドウカなってしまったものらしい。その草川巡査の取調べが全然予想と違った順序で、極めて、注意深く事件の核心に突込んで来るらしい事に気がつくと、もう恐ろしくて恐ろしくてたまらなくなって、飯を喰ってみてもナカナカ気持が落つかなかった。勝手口の引戸を調べられた時からしてモウ答弁がシドロモドロになって来たので、九分九厘まで運命と諦めてしまったものであった。中の間の杉戸の鍵に注意を向けられたり、老母の枕元の財布の位置まで観察されたりした時には、正直のところもうイケないと思った。